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法務日記帖〜仕事・日常・時々JAZZ、最近結構JAZZ〜
2009.12.24 Thursday
種類株式の登記
先日ユニークな種類株式の登記を行いました。
「種類株式」とは、有限会社や株式会社が発行している「株式」の一部に、普通株式とは異なる内容を定めるものです。
例えば、AさんとBさんとが同じ会社の株式をそれぞれ50株づつ持っていた場合、その会社の発行する株式が100株であれば、AさんBさんは会社に対して50%の意見を言うことができます。
これを「議決権」と呼びます。
ただ、会社法では取締役や監査役などの役員は議決権の「過半数」の賛成が必要です。
この場合、AさんBさん「一人の賛成」では役員を選任できない状態です。
裏を返せば、AさんBさんの意見が一致しなければいけません。
こういった場合、Aさんには「役員を選任できる内容の株式」を、役員の選任が出来ないBさんには「配当をAさんより少し多めにする内容の株式」などを決議することでAさんBさん共にWINの関係を作り出すことができるでしょう。
このように、会社法では株主のニーズに合わせた株式を柔軟に設計することが出来るようになっています。
☆
先日行ったユニークな「種類株式」とは、オーナーさんの持つ株式には「剰余金(配当)をしない」という内容です。
その会社には従業員で組織する「持株会」が存在しますが、このような内容の株式を作り出すことによって、会社の利益を持株会(つまり従業員)へ還元するしくみが完成したことになります。
従業員さんのモチベーションは上がりますよね!
種類株式を上手に利用すれば、会社で働く従業員さんの士気も上がります。
会社の数だけ個性があります。
オーナーさんはご自身の会社をどのようにしたいのか?、またそこで働く従業員さんにどのように報いるのか?
これらの事は、本業と同じレベルで意識してもらいたいと思っています。
2009.12.18 Friday
株券発行会社
みなさんこんにちは。
今日は雪が降っており、非常に寒いですね。
本日は、日本司法書士会連合会が発行する司法書士アクセスブックから「株券」についてコメントいたします。
【引用開始】 これまでの商法では、株式会社は原則として株券を発行するよう定められていました。
しかし株券の発行にはコストや事務作業が伴うこと、また中小企業では株式の譲渡がほとんど行われないことなどから、現実に多くの株式会社で発行されていませんでした。
そこで、平成16年商法改正では「株券不発行制度」が導入され、定款で定めなければ株券を発行しないことができるようになりました。
会社法では、その趣旨をさらにすすめ、定款で株券発行の定めがない場合には株券は発行されないことになりました。 【引用終わり】(会社経営が変わる!新・会社法 中小企業のための会社法活用法 16頁より)
平成18年5月から会社法が施行されましたが、それ以前に設立した会社は「定款変更」をしなければ「株券発行をする」旨の記載が登記簿に記載されています。
会社経営者はご自身の会社登記簿を確認して「株券発行をする会社かどうか」を確認していただきたいと思います。
中小企業の会社においては大切なポイントです。
もし、「株券発行する会社」に該当するのであればそれを削除することをオススメします。
企業防衛という観点から見れば、この一文が登記簿に入っているかどうかによって後の紛争発生のリスクを大幅に軽減することができます。
とくに、親族間に株式が分散している同族会社はチェックしていただきたいと思います。
もし、私が経営にタッチしていないオーナーの親族であり、何故か知らないがその会社の株式をほんの少しだけ持っていることが判明したら、「会社経営には興味がないし、どこか他に株を売れるあてもないので買い取ってもらうのがいい!」と思います。
なので、会社に自分名義株式を買取るように要求するでしょう。
しかし、この要求をオーナーが無下に突っぱねるとどうなるか・・・
私は専門家のところに行って相談します。
そしたら、その専門家が「この会社株券を発行する会社だから、まずは株券を発行してもらうように要求しなさい」とアドバイスしてくるでしょう。
そうなると、株券発行会であれば株主の要求があれば必ず株券を発行しなければいけません!
それをさらに無視し続けると、株主は裁判所に「あそこの会社は法律を守っていない!」といって訴えに出るかもしれません。
すでに紛争に火が付いています・・・。
法律違反をしているのは会社の方ですので、非常に不利になるでしょう。
そのときどのような言い訳をするのか・・・・?
紛争はたちまち加速していきます。
2009.12.09 Wednesday
やさしい人権法律学習会
みなさん、こんにちは。
昨日、大分県日田市において毎月第二火曜日に開催される「やさしい人権法律学習会」に参加してきました。
この学習会は、日田公証役場の公証人、徳弘至孝先生が主催する市民のための法律学習会(無料)です。
学習会自体は来年で10年になりますが、私は徳弘先生と出会ってから、毎月この学習会に参加させていただいています。
この学習会には、日田市民の方々はもちろん、弁護士、司法書士、行政書士、医師、建築士、市役所職員など、実に幅広い方が参加しており、毎回熱気に溢れています。
徳弘先生の熱意ある指導は、私たち専門家が唸るような視点を与えてくださります。
また、市民の方々の質問には実に丁寧に回答しておられ、その姿はいつも感動します。
毎月休むことなく10年間、この学習会を開催している先生への市民の方々の信頼はとても厚いものがあります。
自分に厳しく、市民の方には思いやりの心を持って接する先生の生き様はまさしく現代の「サムライ」です。
日田市民にこんなにも愛される先生のような人間になりたい!と思って、私も毎月学習会に参加しています。
みなさんには、そんな「出会えてよかった!」と思える人がいらっしゃいますか?
2009.12.06 Sunday
日々是勉強!
みなさん、はじめまして!
司法書士の金源(かねもと)と申します。
今年の9月から、慶応大学大学院経営管理研究科が主催する「地域起業家養成研修」というものに参加しています。
これは、慶応大学が指定したエリアにおいて「起業を考える人・起業して間もない人」を対象に文部科学省委託事業として行われているものです。
教材は実際の経営事例(ケース)を使用し、参加者が「起業家とはどのような発想を持つべきか」など討議していくというケースメソッド方式で行われます。
このケースメソッドはハーバード大学法科大学院で行われていた討議形式授業が起源だといわれています。
エリアは札幌・山形・藤沢・高知・北九州の5エリアで、12回のサテライト授業でのディスカッションと2回のスクーリングがあります。
10月の初旬に、1回目のスクーリングの為に東京にある慶応大学三田キャンパスで授業を受けてきました。
マーケティング理論と実践方法など、司法書士とは関係ないのではと思いそうな内容ばかりですが、起業するために最低限知っておくべき知識と考えを学ばせてもらっています。
「いいアイデアはあるんだけど、事業として踏み出すにはどうすればいいか・・・」
「起業する際、最低限知っておくべきものは何だろう・・・」
このように考える方は多いのではないでしょうか。
何かのご縁で私とお話する機会がありましたら、大いに夢を語ってください!
私自身も「日々是勉強!」です。
これからよろしくお願いします。
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